2008.04.30

会場のSVTブースのこと

今回の世界選手権の会場では4つのテレビ局がブースを持っていました。そのうちひとつはご存知フジテレビなわけですが、他3つがどこなのかは始めはわかりませんでした。そんな中、20日の13時からスタートのアイスダンスのオリジナルダンスの中継を地元のSVTが流していたのをホテルので見たのですが、その映像を見たときに初めてブースのひとつはSVTということがわかりました。って、SVTが放送権を持ってる地元のテレビ局ってのは知ってたので、ブースのひとつはSVTなんてことはちょっと考えればわかったことではありますが。

競技が始まれば国際映像に切り替わるけれど、一番最初の組の6分間練習時まではSVTはまだ自社のブース内のカメラを使って、アイスダンスの見方とか、オリジナルダンスの前に行われたコンパルソリーの映像をつかってカップルによる技術の違いを説明してくれていました。サンプル映像がイザベルさんとことベルビンさんとこだったんですが、タンゴ独特のピンと背筋を伸ばしたときの映像と、カーブでエッジを深く倒してるときの映像の二種類の比較で非常にわかりやすかったです(頭ではわかっていたのだけど)。その解説をしてる方が普段からスポーツニュースなどで見慣れてるSVTのスポーツキャスター陣にはいないような若い男の人だったので、「この人、誰なんだろう?スウェにもこんなにフィギュア詳しいキャスターさんいたとは」とちょっと感心したものです。

その後、実際に会場についてから双眼鏡でテレビブースの方を見て、自分から見て一番手前(=左はじ)がSVTのブースということがわかりました。いつも結構たくさんの人が詰めてたのでもっとグローバルな(Eurosportsとか)テレビ局のブースだと前日までは思っていたんですよね。メインで解説してるのが割と年配の女の方とさっきテレビで見た若い男の方なのですが、気にしてみていたらこの男の人、SVTの放送がないような時間(男子ショートの最初の方とか)でもブースに詰めて競技を見てるのですよね。昨年の東京大会では地元局だというのにフジのブースはかなり競技が進んでも空席のときが多くて、現地に行ってた方がちょっと怒ってたのを前に見てたので(男子フリーあたりでも第3ぐらいからの放送だったはず)、SVTが頑張ってるのかあの男の人が特別なのかよくわからなかったんですが、大会中も結構気にしてみていました。

そして帰国してから「一体、彼は誰だったんだろう?」と調べてみたらあっさり答えに到達。スウェーデンで2006年まで選手をしていたフィリップ・スティラーさんという方だったんですね。選手だったんだから、そりゃあ詳しいし、演技を見るのを楽しみにするわけだ!なんて、ちゃんとSVTの世界選手権サイトを見てたらそんなの事前にもわかったことなんだろうけれど。スウェの世界選手権枠はここ最近はずっと1枠でベルントソン君のものだったので、NO.2の彼には手が届かず。そして昨年ベルントソン君が神がかり的な出来で8位入賞でやっとこさ2枠を持ち帰ったときには、彼は引退して2番手はアドリアン君(ジャパンオープンにまでくるとはびっくりだ!)になってたわけで。今回、現地での放送はそんなには見れなかったのですが(夜に再放送をあんまりやってくれないので)、ちょっと見でも「話上手だなあ」とか「見栄えする人だなあ」という感じだったので、これからもSVTで見れたらいいなと思いました。でもフィギュアの話題ってそんなにはスウェでは出てこないかなー。

そんなスウェーデンのフィギュア界ですが、「どうなんだろう?」と最初に意識したのはトリノあたりだった気がします。ただ、それから2年でずいぶん状況は変わってきたような。ベルントソン君とかアドリアン君についてもいろいろ書きたいことはあるので、それはまたおいおい。ちなみに以下が私の席から見たテレビ局のブースとキスクラのあたり。縮小したらごちゃごちゃしてよくわからなかったので、大きめの画像を下のサムネールからリンクさせています。

ブース4つのうち、手前の3つのみが映ってます。一番手前がSVT、手前から3番目がフジテレビのブースです。フジのブースが空なのは、この写真を取ったのがアイスダンスのオリジナルダンスの序盤だから。実は私は会場に入る前、会場前の横断歩道でホテルに一旦戻るっぽい(フジのホテルはOpalenだったのかも)八木沼さんと塩原アナとすれ違っています。その時は「えー、ダンスやってるのに戻っちゃうの?」と思ったものですが、ダンスの直前まで女子フリーの練習があったので真央ちゃんたちの取材があっただろうし、夜は女子フリーまできっちり詰まってるので、ここで戻っておかないと後は夜中まで戻れなそうだったからしょうがないかなと思いました。確かフジブースはリード組が出てくるあたりからスタンバイしてたと思います。SVTブースの手前にいるカラーシャツにベストのお兄さんがフィリップさんです。キスクラは私のところからは見えなくて残念だったのですが、正面から見てた人もカメラマンが邪魔で結構見えなかったらしいので、あれはまあテレビ向きの映像ですね。

2008.03.29

点を取れる演技と魅せる演技

観戦記を書いていますが、いろいろこちらでも。出発前に金が近いけどどうだろうと言っていたアイスダンスのデロベル&シェーンフェルダー組ですが、きっちり今回は金メダルを初めて取りました。というか、2006年以降はオリンピックでも世界選手権でも4位、4位、4位だったので、大きな大会でのメダルそのものが初めてなわけでめでたい。……のですが、フリーを会場で見て(正確には朝の練習からだけど)思ったことがひとつ、というか、私に限らず彼等を見ていた誰もが終わった後につぶやいたのは以下のことでした。

金を取れる構成は今回のだろうけれど、前の構成の方がよかった。

アイスダンスというのはシーズン序盤につくったものと最終地点の世界選手権のものでは大きく内容が違ってる場合が多々あります(シングルでもあるけれど、ダンスほどではないような)。彼等の演目も例にもれず、秋頃と冬の欧州選手権の頃と世界選手権の頃では振り付けがかなり違っていたりします。私は欧州から真剣に見始めたのでそれ以前のものはネットの動画で確認したのですが、一番大きな変化は欧州とこの世界選手権の間におこった感じです。彼等はひとつ前の欧州選手権では1位ではなくて2位でした。その時1位のカップルは男性側が故障してしまって世界選手権には出てなくなってしまったというアクシデントがあったのですが、もしそのカップルが出てたらやっぱり世界選手権でもそちらが優勝してたんじゃないのかなあと思います。なぜなら派手さというかアピール力が凄かったので。

そういうことでイザベルさん達も「これはもっとアピールしないと」と思ったようで、割と難度が高めで、わかりやすいような内容で、音楽も少し派手なアレンジに替えてきたのだと思います。音楽は私は生で聞くのは初めてだったので「生だからこんなに派手に聞こえるのかな?」と最初は思ってしまったのですが、そういうわけでもなかった模様。そのアピール性と金メダルとひきかえに、欧州までのしっとりさというか、「胸にしみる〜」という私が惹かれた部分の魅力が若干減ってしまったのはしょうがないけど、もったいないというか、なんというか……。

ソルトレーク以降の新採点導入で「難しいことをすれば点が出る」という風潮になってしまったので、今更私が言うまでもないのだけど男子あたりでは、「どう見てもジャンプ詰め込みだよ」というプログラムが山のように増えてしまった気がします。今年の高橋君のロミオとジュリエットは高得点プログラムということで話題になりましたが、私は昨年のオペラ座の怪人のが曲と演技が合ってて好きでした。ダンスなんかもステップ部分では二人が組んで滑るものより、手を離して滑る方が得点というかレベルが上になるのですが、なんでダンスなのに組んで滑って点が抑えられるのか、この部分は本当にわけがわからない。

そんなわけで、エキシビションなどでは、新採点では加算にならないから絶滅してる感じすらするイーグルとかバレエジャンプとかを入れてくる選手が多かったりして、またそれが魅力的だったりして、なんだかいろいろ考えてしまいます。女子もソルトレイクまではビールマンなんてやる人のが珍しかったのになあ。まあなんというか何が言いたいかというと、「点が取れる演技と魅せる演技」は違うということを、一番見たかったカップルでしみじみ思わされたということでした。それでもピアノレッスンは傑作プログラムだと思いますけれどもね。

ということで、そんなお二人の練習後の風景、多分フランスのテレビ局だと思うのですが取材風景な模様です。殆どの人が練習と同じ衣装でメイクもばっちりなので、メインリンクでの練習はリハーサルみたいなものなのでしょうね。

2008.03.27

帰ってきました

せっかく現地にいってたのに、一日たりとも生で書くことが出来ないままに帰宅になってしまいました。いやはや練習と競技の日程を事前に見た時に覚悟してたのですが、ここまで本当に体力勝負な観戦旅行になるとは思いもせず。しかし初めてのフィギュアスケートの生観戦がシーズン最高峰の世界選手権というのは、あまりにも贅沢というかなんというか、本当に至福なひと時をすごさせていただきました。25列目なので席が割と後ろかと思いきや、器の小さい会場だからか全然OKでしたね。

最近サッカーの方では観戦記を後回しにしては溜め込んでしまってる状況が続いてしまっているので(W杯なんてお見送り以外の記事を全然のせてないんですよね、だめだめすぎ!)、今回は気合で19日から23日までの5日間のものは早めにやっつけてしまおうと思います。とりあえず今日は初日のペアフリーの合間に女子ショートを終えて控え室から出てきた安藤さんをパチリと撮った写真を掲載。暗いので今ひとつピントがあってないのですが、気合いの入ったネイルもわかると思います。自分の席に行くゲートの側が控え室に近かったので、結構いろいろな選手を見ました。そんな話の詳細は観戦記本体の方で。

2008.03.16

各種目について簡単にコメント

ということで、とりあえず世界選手権前にせめて日記だけでも、と立ち上げてみました。

私がフィギュアを見だしたきっかけは、今を去ること20年(!)前のカルガリーオリンピック。何の気なしに見ていた男子シングルのボイタノさんのSPに圧倒されたことでした。それまでもNHK杯とかでいろいろ見てはいたのだけど、自分の中にすとーんと落ちた瞬間はその時。しかしその直後の世界選手権をもってアマチュアは引退、暫くはプロ出演してるアイスショーをBSなどで追いかけてました。40歳オーバーの今でも3回転飛べるって凄い、滑ってくれてるうちに一回は生で見ておくべきかなあと思ったり。そして各種目への興味度合いはこんな感じ。

男子シングル=アイスダンス>女子>ペア

カルガリーから現在までずっとこうかもしれません。ということで、各種目で思うことを簡単にざざざっと。

<男子シングル>
史上最もハイレベルと言われているプルシェンコvsヤグディンな長野からソルトレイクまでの間が実は一番見てないシーズンなので、語ろうにもあまりにも片手落ちな感じがして申し訳ない。ロシア・欧州よりもアメリカの選手が好きという傾向が前はあったのだけど、トリノ前後から今までのこれまた史上最も群雄割拠な状態を前に、誰が好きというよりも「みんなのいい演技が見れればいいな」という感じに変わりつつあります。今年のプログラムでは高橋君のショートのヒップホップ白鳥とランビエールのフリーのポエタ(これは持ち越しですが)あたりが世界選手権で生で見れるのが嬉しいところ。ライサチェクを結構応援してたんですが、直前の故障で世界選手権には出れないそうで残念、ただ繰り上がりで出てくるアボット君のプログラムがショートもフリーもとてもいい感じだったのでそれはそれで楽しみです。そして今年は地元開催なスウェのベルントソン君ことベルルンも頑張って欲しいですね、彼のショートのアメリは非常にかわいいプログラムなので(欧州選手権ではメディアがしきりにLovely programと言っていました)。……このままいくらでも書ける気がするのだけど、とりあえずそれはまた後ほど。

<アイスダンス>
カルガリーでのベステミアノワ&ブーキンを見て「これってダンスなのか」と衝撃を受けつつも、彼らの演技からは目が離せませんでした。そんな彼らは実はカルガリーではFPよりエキシビションのアダージョの印象が強い感じです。そしてそのカルガリーでは斬新な演技でびっくりなデュシュネ兄妹もとても印象深く。その頃から現在にいたるまで、アイスダンスといえばロシアvsフランスな感じがしなくもないです(そしてこの構図がソルトレイクの採点疑惑と新採点採用に繋がってしまったとも)。そんな私が現在好きなのはフランスのペアのデロベル&シェーンフェルダー組、トリノで手袋で仮面を作った組といえばわかるかも。今年のフリーのピアノレッスンは手話マイムが素晴らしい、実は全種目で今一番見たいのは彼等だったりします。アイスダンス界は昨年から今年にかけていろいろあって昨年の上位陣が欠けてるので、彼等には金の可能性もあるけれど、逆に大一番ゆえにやらかす可能性もなきにしもあらず。……こちらもそんな話はまた後ほど。

<女子シングル>
ちゃんと見だしたのがカルガリーという関係で、やっぱりスタートはみどりさんから。彼女の印象が余りに強かったので、彼女がプロ転向してからは、そのつどの大会で上位の選手をなんとなく見てるという感じで、長野の頃が女子シングルに関しては一番見てなかったころかもしれません。ただその頃のバイウルの白鳥はとても記憶に残っています。その後、ソルトレイク前年にサラ・ヒューズを見て「元気よくて好きかも」と思っていたら、ソルトレイクの金にびっくりしたりとか。そしてそれからほんの数年で日本の選手が超躍進でこれまたびっくりするやらなんやら。今年のプログラムで一番見たいのは真央ちゃんのショートかもしれませんが、到着日に日程が組まれてるので、ラスト3人ぐらいの滑走だったらもしかして生で見れるかも?まあ生が無理そうなら、大人しくホテルのEurosportsでも。真央ちゃんは個人的には「やっとこういう子が女子フィギュアに!」とかなり感慨深いのですが、そんな話もまた後で。

ペア……は結構手薄なので、これもまた後で。なんだか後で後でばかりで申し訳ないのですが、駆け足で書いてみました。